喜連川文書の由緒

さくら市指定文化財「喜連川文書」さくら市蔵

喜連川氏8代当主・恵氏やすうじは、鎌倉公方・古河公方くぼう足利氏の子孫である喜連川家の由緒と歴史を継承けいしょうするため、室町時代からの喜連川家に伝わる貴重な文書を整理し、天明元(1781)年「当家重宝並系図箪笥入記とうけちょうほうならびにけいずだんすいりき」(「天明てんめい目録もくろく」)にまとめた。この目録に掲載された文書群を「喜連川文書」と称し、室町時代の関東の政治動向に関わる文書、江戸時代の喜連川家の家政かせいを伝える文書、足利氏の歴史をまとめた編さん書などからなる。

「喜連川文書」は一時散逸するが、足利惇氏あつうじ氏が一部再収集した71点を1982(昭和57)年、旧喜連川町に寄贈、1999(平成11)年には旧喜連川町も23点を購入した。